おおかみこどもの雨と雪

ネタバレ感想反転お願いします!

ど直球な映画だったなぁ!
言葉が真っ直ぐ。真っ直ぐすぎてみぞおちにどふっとのめり込んできて、
その衝撃に息が詰まったままお腹押さえて映画館を後にして家まで帰ってきました、
という心境。

はなという人の芯の強さ、笑顔の強さ。
あの、辛いことや悲しいことがあったときに笑いなさい、という教えを
はなが最後の最後まで貫き通すから、こっちもぼろ泣きできなかった。
涙は込み上げる。要所要所でぐぐっとくる。でも、決壊して号泣、まではいかなかった。
あれは、はなが笑うからだ思う。

正直、韮崎のおじいちゃんが「笑うな」と言う度に、頼む、泣かせて! と思っていたんだけど、
はなの笑顔が勝っちゃったなぁ。笑ってくれて嬉しいんだけど、泣かせても欲しかった。

ありのままに相手を受け入れるはなが、おおかみおとこの子どもである雪と雨を
結局はありのままに育てて、その選択を受け入れていく。
印象的な言葉は色々あるんだけど、
雨を探しに山に入ったはなに、旦那が
「大丈夫。自分の世界を見つけたんだ。もう大人だ。」
て言うんだけど、あれは不思議ときたな。
雨がはなを抱えて、本当は十歳の子どもにそんなことは難しいはずで、
だから雨は本当におとなになって、あの潔いまでの別れになったんだなと思った。
決別のための儀式のような一夜の後に、はなの叫びが清々しすぎて、強くて、ぐっさり刺さった。

しかしね、サマーウォーズのかずまといい、今回の雨にしろ、そうちゃんにしろ、
10歳前後男子の男前ぶりは異常だと思います。
イケメンじゃなくて、男前。
幼少期の雪と雨のかわいさは堪らないんだけど。
雨がはなに「大丈夫して」とねだる場面の破壊力はない。「もう一回して」も。
あれはなんていうか、根底に懐かしさみたいなものがこみあげる破壊力がある。
雪と草平が「早くおとなになりたい」という場面の表情はどきりとさせられる。

あと、はなちゃんが、恋人を待って待って待って待って待った後のあの笑顔。
無理だよ。あそこであんな風には笑えないよ。
一緒に行った友達が、
「世の男性の理想の女性像がこれからはなになったらどうしよう」
と言っていたので、
「そうしたら世の女性の理想の男性像はあのおおかみおとこになるから大丈夫だよ」
と力強く答えておきました。
たぶん、そういうことだと思う。

情景が鮮やかで、疾走感や風の感触が迫ってくるようで目が見開いたり口も開いたり、
まだ眼前がちかちかしています。
明日になったらもう少し落ち着いて物事が考えられるようになるんだろうけど、
熱いうちに打っておく。

はなのねがい。

「しっかり生きて」

コメント

  1. SECRET: 0
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    初めてコメントさせていただきます。
    (wonder wonderful からずっと読んでます!)

    私も映画観てきました。

    今、朔さまの言葉を読ませていただき、観たときのドキドキ感がまたもや浮上してきました!ありがとうございます!
    まだ私の傍には観た人がいないので語れず、モヤモヤしていたところです(笑)
    色々響いて揺さぶられる作品ですよね!

    心(精神)を揺さぶられる作品って本当に凄いなぁと思います。
    そういう作品に巡り合い、触れられた嬉しさは計り知れず。
    お話や映画や音楽や、誰かが心を込めて作ったものに触れて、
    涙したり心を動かすことができるのは素晴らしいな、と。
    (あぁ、何を伝えたいのか謎な文ですみません)

    朔さまのお話も、凄く心に響きます。
    ブログも、作品も楽しみにしています^^

  2. SECRET: 0
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    夕惟。様>こんばんは。いらっしゃいませ。コメント嬉しいです!
    感情が纏まらないうちの感想で、今日改めて読むと色々と迷走具合が激しいですが、勢いだけは感じて貰えたのかなと喜んでいます。ドキドキしましたよねぇ。わくわくも!
    早い内に見に行こうと、最初の水曜日を狙って行ってきました(笑)
    夕惟。様の仰るように、気持ちにびりびりと来る作品に出会うと、本当に幸せな気持ちになりますね。こういうものを作って世に送り出してくれる方達がいるんだな! とそのことにも感動してしまいます。
    これからもそんな作品にたくさん出会いたいですね。
    ぜひまた遊びに来て下さい。コメントありがとうございました!

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