ふらふら鎌倉旅行

「旅行しよう。決めよう! 実行!」

旅行に行きたいね~、と言いつつなかなか実行できぬままに日々が過ぎていく中、
友達から突如連絡があり、
「行くことを決めよう!」
の力強さに押されて、あれよあれよと言う間に鎌倉旅行が決定。
去年スペインに行った時にも思ったんだけど、旅は「行く」と決めてしまうことが肝心だなと改めて思いました。
決めてしまえば、そのスケジュールに添って日々が動いていく。
この3連休で、少し早い春の旅を満喫してきました。

3人旅だったんですが、皆直前に仕事関係でへろへろになっており、
合言葉は
「旅の体力だけは残しておけ」
だった。社内でインフルエンザが流行りはじめる中、風邪も徹底ガード。

1日目
昼過ぎに新横浜着。鎌倉へ。
報国寺(竹寺)→鶴岡八幡宮の正面を眺めつつ小町通り散策→夜の鶴岡八幡宮境内散策

2日目 江ノ電沿線
朝5時半出発!!!→billsで朝食→江の島神社制覇→長谷寺・大仏様→キャラウェイでカレー→鶴岡八幡宮・旗上弁財天社

3日目 北鎌倉
建長寺→明月院→浄智寺→東慶寺→円覚寺

この1月に遂に御朱印帖を買ったので、今回は御朱印を頂く楽しみプラスな旅行。



初日

新横浜で昼過ぎに皆と合流。
天気はあいにくの曇り空。まあ雨予報だった割に雨が降っておらず一安心。
初日はのんびり行こうと、まずは報国寺(竹寺)へ。
雨が少し降った後で、門をくぐるとしっとりした緑の匂いがした。
新緑の苔の生えた岩の上に椿の花がぽっつり落ちていて色鮮やか。
わずかに晴れ間が見えて、空気は冷たいけれどすっきりしている。
入口で御朱印帖を預けて、いざお庭へ。
頭上を覆い尽くさんばかりの竹の林は、迫力ありました。
綺麗に整備された美しさがあって、山中の竹林を歩くのとは当然ながらまったく違う感覚。
山中の竹林はその薄暗さに恐怖心が込み上げてくる時があるので。
風が吹くとさわさわした竹の葉擦れがしてちらちら光が差し込んできて、それでいて静かな空間。
嵯峨野を思い出した。
竹林を見ながらお抹茶が頂けるということだったんだけど、さすが休日。
お茶を頂く順番待ちの列が凄い。
せっかくだし少し待ってみるかと待っていたら、運よく最前列の席に座ることができました。
おばちゃんたちが、茶筅で延々お抹茶立ててくださっていた。
大きく成長した椿の木や、名前の分からない小花がたくさん集まって丸く咲く黄色い花なんかも綺麗。こぶしの花も咲いてた。
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お抹茶を美味しくいただいたら人心地ついて、小町通りを散策することに。

鶴岡八幡宮の前を通る時、ちょうど青空が広がっていて赤い鳥居が映えてた。
(この三日間で一番綺麗に晴れていた瞬間になることを、この時の私たちは知らない)

今回は食に関して調べてきてくれた友人がいたので、非常に美味しい思いをしました。
まずは鎌倉野菜のリゾットで腹ごなしをした後、小町通散策開始。
旅行前におすすめの店を別の友人から聞いていたので、社頭(しゃとう)という和紙専門店に寄る。
和紙の便箋、メモ帳、カード、ハガキ、エトセトラ。
文具はよくないな。目移りするし、気がつけば両手になにかしら握り締めてる。
私に付き合ってくれた友人たちも、振り返れば皆手に手に素敵な和紙文具を持っており、
友人の一人はここで初御朱印帖を購入。
悩みに悩んでレターセットと封筒とメモ帳を購入。
もう、この時点でだいぶ満足。

生チョコレートが美味しいというca ca oさんへ。
ミルクチョコレートのエクレアを食べたら、挟んである板チョコがぱりぱりしてその食感が美味しい。
チョコレートも甘すぎなくて、タルトもいこうかと一瞬悩んだけど、まだこれからどんな美味しそうなものに出会うか分からないしね。

よくテレビで見るコロッケ屋さんは、完売してもう閉まってた。
ふらふら歩いていたら、雪ノ下を見つける。
見るだけ見てみようか~とお店に行ったら、菜の花とサーモンのキッシュに出会いましてね。
ここ、来るまですっかり忘れていたけど、数年前に初めて鎌倉に来た時、友達が2階のお店に連れて来てくれた所だ。
鎌倉野菜のコースランチを食べた記憶が俄かに押し寄せてきて、お腹が鳴る。
でも今回はキッシュだキッシュ。ホテルに帰ってから食べようね、といそいそ買い求める。
ブルーベリータルト?とか、いちごのショートケーキとか、美味しそうだったな。

鳩サブレが鎌倉に本店があると知らなかった私です。
友達に教えられて、本店へ。
大きい! さすが本店! 鳩サブレいっぱい売ってる!! 本店限定箱可愛い。
本店限定グッズ?
まあ、グッズ商品は買っても使わないからな。見るだけ見るだけ見る…。
「なにこれ」
「…よくできたチャームだね?」
「鳩三郎? この鳩、鳩三郎って言うの?」
「本当にクッキーみたいだね、鳩三郎」
「でも、チャームとか買ってもつけるもの持ってないよね?」
「携帯にもなんにもつけないしね」
「必要ないよね?」
「うん。ないよ、ない」

「……でもかわいいね?」
「……かわいいねぇ」
「……記念、いっとく?」

友達とお揃いのもの、ものすごく久しぶりに買った(笑
鳩三郎。どこにつけたらいいのか分からない鳩三郎。
でもなんだか気持ちがほっこりする鳩三郎。
hatosaburo.jpg

辺りはすっかり暗くなって、ふと気づけばガラガラと店じまいする音があちこちで。
もうそんなに遅い時間なのかと時計を見たら、18時過ぎ。
早くない?
店が閉まるのであれば、散策もおしまい。
でもまだホテルに帰るのもなあ、と夜の鶴岡八幡宮へ向かうことに。

人が、いない!
さっき通りがかった時には真っ青な空をバックに晴れやかな雰囲気だった境内が、
一点、しんと静まり返って向こうからやってくる人の顔も見えない闇に包まれた、妖しの空間に。
ぼんやりして本殿へ続く道のど真ん中を歩いていて、
「神様の道だよー」
と友達が脇に引き寄せてくれたんだけど、あのまま、気がついたら別の世界に入り込んでいけそうな空気だったな。
振り返ったら一緒に歩いていたはずの友達がいない、とか。
社務所を訪ねたら御朱印はまだ頂けるということで、お願いする。
大石段を上って本宮まで行くと、鎌倉方面の綺麗な夜景が見えました。
鳥居から向こうも道が真っ直ぐ通っていて、もうすぐその道の桜が咲いたら更に綺麗なんだろうな。

3連休で宿が鎌倉で取れなかったため、新横浜に帰る。
更に3人1部屋も取れなくて、2人と1人に別れたんだけど、
シングルルームをダブルルームにグレードアップしてくれて、めっちゃごろごろできた。
お風呂や洗面のこと考えると、部屋別れるのもありだなぁ。お互いにゆっくりできる。
しばらく一部屋に集まって話していたんだけど、翌朝が早いとのことで、
軽く翌日の打ち合わせをして早寝のために解散。

ひとり部屋に戻った私は、そっと時間を確かめた後、
19日放送開始の「精霊の守り人」にチャンネルを合わせました。
リアルタイムでは見られないと録画はしてきたんだけど、少しでも見られるなら見たかった!
バルサの声の低い感じ、いいんじゃない? 帝が藤原君というだけでかなり楽しい。わなわなしてるわ。
チャグムが生意気で可愛いよ。
「泣きながらでいいから歩きな」
そう、バルサがチャグムに言うところが好き。
チャグムを負ぶうバルサが、いとも簡単に子供を片腕で負うところも。
あそこで、私の中で、鍛えた体を持つ女の人なんだなあと綾瀬さんバルサへの安心感が出たというか。
バルサと狩人の立ち回り、何度でも見たい。
狩人の衣装も好きなんだけど、モンとジンとの戦闘場面が瞬きできない速さで固まって見てた。
これは今後も楽しみすぎる。
それから、私はタンダが大好きでタンダタンダと実写化が決まってからずっと言ってたんですけど、
ダークホースがいた。
シュガの可愛さはなんなの。あれ、シュガってあんなに可愛い青年だった?
トロガイ氏に会えて舞い上がってるシュガを見て私が舞い上がった。
楽しみが増える一方だよ。
なんて幸せな一日なんだとテレビを消して就寝。

2日目 江ノ電沿線を行く

起床 4時半。
出発 5時30分。
目的地 bills 七里ヶ浜
今回の旅で友達が教えてくれた店第3弾。
世界一の朝食とパンケーキの店bills。
お店の開店時間は7時。調べていると、なんだかとっても並ぶらしい。3連休中日を舐めてはいけないのではないだろうか。
電車は6時40分着と7時過ぎ着があったわけですが、悩んだ末に6時40分七里ヶ浜駅着に乗ることに。
さすがにこの時間帯の電車はどれも空いている。すいすい座れちゃう。
江ノ電一日乗り放題切符のりおくんを購入し、がたんごとんと、テレビでよく見るこれが江ノ電…!と眠い目をこすりつつやってきました七里ヶ浜。
電車がホームに着くなり、数人の女性客が小走りに。
え?
なに?
動揺しつつも、あの人たちbillsに行くんじゃない? と海の方を目指して歩いていく。
billsあった! 海に面した白い建物!
既に階段下まで人が並んでいる!! マジでか!!!(笑
ひえー。本当に並んでる。まだ開店まで20分くらいあるのに。すごいな!
それ以上に、七里ヶ浜にペンギンが波間を漂っているみたいに横並びになっているサーファーの数にも驚きました。
まだ寒いよ!
と言うより、こんなに朝早くからサーフィンてするものなの?
瀬戸内海とも日本海とも違う、遠くまで島なく続いている海は何度見ても不思議な気分になるね。
小雨がぱらつき、海風に煽られぶるぶるしながら待つこと20分。無事に開店時に入店できました。
もう、窓際とか海の景色がとかそんなことはどうでもよくて、とにかくお店に入ってなにか食べたかった。
そんなわけで、世界一の朝食を食しました。
朝からめちゃくちゃ贅沢。
リコッタパンケーキにフルオージーブレックファスト、おすすめのスコーンに、マンチェゴチーズとオニオンのホットサンド。
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食べたー。
パンケーキふわふわだった。甘さがないので、シロップをかけてちょうどいい。
最近居酒屋でびっくりするほどまずいソーセージを食べさせられたため、ソーセージにトラウマがあったんだけど、
ここのソーセージはハーブ入りで歯ごたえがあって美味しかった。よかった。
スクランブルエッグはクリーミー。
スコーンはぴんと来なかったな。
ホットサンドイッチが美味しかったよ。これおすすめ。
お腹が満たされて気力が回復。
いざ、江の島へ。

しかし、外に出てみると小雨が少し強まり、ばらばらと雨が強まる。
時間は8時半くらいで、少し様子見で終点まで行ってみようか、と江ノ電に乗り続けてみることに。
本当に民家と民家の間、すれすれの場所を電車が走って行くんだね。
電車の音とか、どんな風に聞こえてるんだろうなと思いながらあっという間に終点藤沢駅へ。
折り返すにしても、一度は車内から出ないといけないらしく、左の扉から出て、ホームをぐるっと回って右の扉から入り直し。
少しずつ人が増えてくる。
再びがたごと戻って、今度こそ江の島で下車。
雨はほぼ上がっているものの、寒い。寒い!!(寒いの苦手)
江ノ島まで徒歩で渡れるので、風に煽られながら橋を渡る。
こんな時間に、水上バイクで波飛沫をバリバリ立てて疾走してる人がいる。
元気すぎる。

江島神社へ。
青銅の鳥居を抜けるとお店が並ぶ通りへ。
でも朝早いのでどこもまだ空いてない。
坂道をゆっくり上って行くと朱の鳥居が。
そこをくぐり抜けると、いきなりイケメンの狛犬に出迎えられる。
狛犬好きな友人たちの影響で必ず狛犬の顔を見るようになったわけですが、これはかなりのイケメンぷり。
おおお、と現在インフルエンザで寝込んでいる狛犬好き友人のために写メ。
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江島神社は日本の三大弁財天のひとつとして有名なんだそうで、
あとふたつはどこだろうねー厳島神社も三女神様祀ってるよねー、などと話していたら、
本当に厳島神社も入ってた。すみません。しかも御同神だった。
あとひとつは近江の竹生島にいらっしゃるそう。
御朱印に押されていた江島神社の社紋が波の形をしていて可愛く、
でも真ん中の三角形はなんなんだろうと話していたら、三枚の鱗を示しているらしい。
なんにでも意味があるんだなあ。

江島神社は三女神をお祀りし、奥津宮、中津宮、辺津宮というお社があるそうで、
ふーんとごく気軽に巡り始めました。
一番最初に辿り着いた辺津宮に巾着の形をしたお賽銭箱があって、お賽銭を投げるとキーンという高い音がしたような。
あ、音がした! という驚きは覚えているんだけど、音そのものはうろ覚えだ。
その後に行った水琴窟の音が深いところから澄んだ木琴のような玉を転がすような綺麗な音がして、
そっちの印象が大きい。
茅の輪が置いてあって、お参りの後に気がついて、遅かったと思いつつくぐってきた。
茅の輪って、年中出てるもの?
弁財天様を拝観して、その前にずらりと並べられた願いの書かれた蛇の無言の迫力を感じる。

中津宮に、美人守なるものが売っていて、美形、美白、美髪、美笑、美肌の5種あった。
友達から美白守を頼まれていたので、無事に購入。
こちらの絵馬には、綺麗になりたい!という願いがたくさん書かれていて、読んでて楽しかったな。
美白守はでも、白いお顔がどんと楕円のチャームに載っているのでなにも知らないと、怖い(笑
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ここまでは、階段を上っていても特に疲れ知らず。
海の見える高台に出て、雲ってて残念だねーと言い合う余裕もある。

更にその先、中津宮から山ふたつと呼ばれる場所を超えて、奥津宮へ到達するまでが意外と距離があった。
長い階段を上り下り。
龍宮(わだつみのみや)をお参りし、奥津宮の拝殿天井に描かれた八方睨みの亀にびびる。
とりあえず、できる限りいろんな場所に立って、どこに立っても亀と目が合うことを確認。
亀の写真、なんとなく恐くて撮れなかった。
ぎりっと睨まれてる気がして。

その先に岩屋なるものがあり、どうやら洞穴に入ることができるらしいよ、と知った私たちは更に先を目指すことに。
下りの急な階段を下りていく際、上ってくる人々の息が一様に荒い。
冗談みたいにはあはあ言って上がってくる。
そんなにはあはあ言うことないでしょ、と思うくらいのはあはあっぷり。
そして、階段の踊り場に設けられたお食事処の前に立つ、元気のいいおばちゃんたちの
「お疲れ様です。どうぞこちらでお休みください」
の一言と、店内から香ってくる海産物の焼ける良い香りに、皆ふらふらと吸い込まれていく。
え、この先、そんなにひどい感じなの? と一抹の不安は、階段を下りて行けば行くほど確信へと変わっていく。

これ、上りははあはあ言うの確定だ。

しかし途中まで下りてきてしまった以上、引き返すという選択肢はない。
岩屋だ。岩屋に辿り着くんだ。
そうして、遂に私たちは江ノ島弁財天信仰発祥の地に降り立ったのでした。
(ふくらはぎにちょっとした違和感)
昔はこの岩屋の奥にご本尊様が祀られていたとかで、潮が満ちる季節に奥津宮に本尊を移していたとか。
思いのほか洞穴が深くて、途中からろうそくを手渡される。
天井が低いので中腰で進む道中、脇に蛇の形をした岩や仏様がずらりと並んでいて、怖い。
薄く灯りがつけてあるけど、昔は真っ暗だったわけだから、この中で修業とか祈祷とか、
どんな気持ちでやってたんだろうな。
一番奥に、富士山に通じると信じられていた風穴とかあって、じっとその穴を見つめることができなかった。
なんか吸い込まれそうな気がするよね、ああいうところ。

もうひとつの岩屋にも入って、奥にいらっしゃった龍神様に願い事を聞いてもらった。
太鼓を二回鳴らしたら二回ともぴかっと龍神さまが光ったので、お願いを聞いてくれるらしい。
どうぞよろしくお願いします。

岩屋を出てしばし海を見つめて波の音などを聞き、
さて、帰りましょうかと歩きはじめる。
あの擦れ違う人がはあはあ言いまくっていた、下り続けてきた急階段を今度は上っていくのだ。
皆特に口には出さないけれど、よし、と気合が入っていたような気がする。
黙々と上る。黙々と足を動かす。ただひたすら登って行く。
なんだったら呼吸もランニングする時みたいに、吸って吸って吐いて吐いて、と完全に有酸素運動気分。
「ギブ」
呟いたのは友人で、踊り場で少し休憩を挟むことに。
無言だったのは、はあはあ言う元気もなかったかららしい。
日頃の運動不足がここで一気に開花している。
上の方から、お食事処のおばちゃんたちの元気な声がしている。
「休んでいく?」
問うた私に、彼女は無表情に首を振った。
「あそこで吸い込まれるのは、負けた気がするから嫌だ」
ならば頑張るしかあるまい。
しかし、本当に辛いのか友人は階段を蛇行しながら上って行く。
そして遂にお食事処を過ぎ、奥津宮手前まで上りきった時、友人は言った。
「もう、これで最後だよね?」
「えっ…」

その時、私ともうひとりの友人は素早く視線を交わし合った。
中津宮を抜け、展望台があった広場から奥津宮まではまだいくつか上り下りする階段がある。
つーか、今そこを通ってここまでやって来ただろう。
駄目だ。足への疲労が大きすぎて、これまでの記憶を失っている。
(今真実を告げるのはやめよう)
こくり
(そうだね)
こくり

この間およそ3秒(適当)。
大人の対応だったと、後に語り草になる一幕。
この後、短期的に記憶を失ったらしい友人は、目の前に現れた堂々たる上り階段を見つけて、
「なにあの階段。上ってる? 私目が悪いからよく見えないんだけど、まさか上ってる?」
という名言を吐く。

残念ながら、あの階段は上ってるね。

がんばれがんばれと励ましつつ、やっと展望台まで戻ってきた時の安心感よ。
「もう上り階段はないよ!」
と皆で笑顔になったよね。

大量に食べた朝ご飯は江ノ島ですべて消化された気がする。
帰り道、朱の鳥居から青銅の鳥居までの間にある路面店が開店していて、
ここに到着した時の閑散とした雰囲気が嘘のように、人人人で埋め尽くされてた。
別の場所みたいだ。
ぐったりしていた私は、店頭で売ってたみたらしだんごに飛びついた。
DSC_0242.jpg

おだんご、もっちりしてるんだけど食べやすくて、焼き立て最強。みたらしの砂糖醤油の甘辛さ最強。
だんごにより体力ゲージが回復。

その後私たちは、次の目的地大仏様と長谷寺を目指すために江ノ電へと戻ったわけですが、
そこで新たな衝撃に目を瞠ることになる。

2両編成の電車にぎゅうぎゅうに押し込まれた観光客の姿。
なんだあれは。通勤ラッシュかよ。もうお昼だよ!
その前に、あの電車に果たして乗ることができるのか。

朝、江ノ電一日乗車券のりおくんを購入した時には、気軽にこの江ノ電沿線を行き来できる気持ちでいたわけです。
それが、ぎゅうぎゅう詰めの江ノ電を見た瞬間吹き飛んだ。
お昼に腰越でしらす丼食べようか、と話していた気持ちが一気に飛んだ。
大仏様と長谷寺には行こう。でも、その後は鎌倉に帰ろう。
長谷駅で降り立った我々が見たのは、案の定ホームを埋め尽くし並んでいる人の姿。
まずい。帰り、何時になるか分からない。
思いつつ、気を取り直して大仏様を目指す。

鎌倉大仏殿高徳院、という名前がちっとも覚えられない。
大仏様、テレビでは何度か見たことがあったけれど、やっぱり大きいな。
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人でいっぱいだった。
修繕工事がちょうどこの10日で終わったそうで、旅行と重ならなくてラッキーだったな。
胎内は入らず。
東大寺の大仏様は更に大きいわけだけど、空の下にどん、とおわす大仏様は解放感もあって迫力。
頬のところに横に傷が入っているのを眺めたり、横や背面から眺めたり、
見る場所によって表情が違うもんだなあ。
顔の部分は金色だった、というニュースを最近読んだけど、顔の部分だけ金、というのは見た目としてどうだったんだろ。

大仏様に見守られながら、次はあじさいで有名な長谷寺へ。
花の綺麗なお寺だった。
あと、この旅で一番心和むお地蔵様に会った。
hasekobusi.jpg  haseojizousama.jpg

何度見てもほっこりする。
ここの観音様は綺麗だったなぁ。御堂の中に入っていくと、その姿にはっとする美しさ。
あじさいが満開の時期にはさぞや見事なんだろうな、という散策路を歩き、鎌倉の眺望を楽しむ。
草が三つ編みに編んであったの、なにか意味があるんだろうか。謎。
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よく歩いて疲れたねぇ、と言いつつ辿り着いた駅には予想通りホームに溢れる人の山。
最初に来た電車には乗れず、次の電車を待つ。
結局30分近く待ったのかな。
なんとか電車に乗り込んだものの、観光シーズンで小さな子供も多く、この寿司詰め電車は大変だろうなと。
あと、江ノ電沿線にお住いの方々は、江ノ電は生活の足じゃないのかな。
これだけ混んでたら気軽には使えないだろうからどうしてるんだろうとか、そんなことを考えてた。

時間はちょうど15時過ぎ。
私は、非常にお腹が空いていた。
朝ご飯をもりもり食べたけれど、とっくにすべて消化してしまっていた。
鎌倉まで戻って、もう一度昼間の鶴岡八幡宮と、旗上弁財天社に行こうという話だったんだけど、
とにもかくにもなにか食べたい、と。

鎌倉は何故かカレー屋が多くて美味しいんだと聞いていて、時間が合えば行こうかと話はしていた。
小町通にあるという人気カレー屋キャラウェイ。
中途半端な時間だからそんなに並んでないかもよと行ってみたら、まあ、並んでますよね。
しかし、疲れ切っていた私たちは次の店を探す元気もなく、
カレー屋だし案外早く回転するかも、という希望的観測で列の最後尾に。
こちらでも30分待ったのかな。
メニューに、ライスとライス(小)があり、ライス(小)は客の、ご飯の量が多すぎるという声によって作られたらしい。
ライス(小)はお米300g(茶碗一杯分)、の表記に
「茶碗一杯分か。それなら、普通のライスでいいかな」
と、ぼんやりとした脳みそで思うも、あれ? と違和感。
「300gって、本当に茶碗一杯分? 多くない? 普通、茶碗一杯って200g切ってない?」
俄かに不安になり、店員さんに尋ねてみることに。

「ライスはお茶碗3杯半ですね。ライス小はお茶碗2杯分です」

一杯じゃないじゃーん!!!
え、丼での一杯だったのかな。
混乱するも、とりあえずライス(小)を頼むことにする。
順調に列は進み、30分後に入ったあたたかい店内で食べるカレーライス。
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もう、なんだって美味しいよ、という気持ちで食べたけれど、
最初に甘さが、その後に辛さがきてご飯が進む進む。
ライス(小)、ぺろりといけてしまった。下手するとライス(お茶碗3杯半)もいけたかも、と錯覚しそうになるくらいぺろりといけた。
ルー、美味しいな。
持ち帰りもできるらしく、ひっきりなしにルー持ち帰りの人が来てた。
はー落ち着いた!

食によりまた体力ゲージが回復し、日のある内に鶴岡天満宮へ。
さすがに今日は人がいっぱい。
旗上弁財天社に向かうと、少しだけ喧騒から離れる感じ。
源氏池の真ん中にある小さな島に、朱塗りの橋が架けられて、源氏の二引きの白旗がずらりとはためいている。
桜の時期や、蓮の時期は綺麗なんだろうなあ。
今回、色んなお寺を回る度に思った。まだ春にはもう少しで、膨らんだ桜の花の芽ばっかり見てまわった気がする。
源頼朝の守護神て弁財天様なんだな。

鶴岡八幡宮の舞殿で結婚式やってた。四方から見ることができるのって、新鮮。
昨日の夜はよく見えなかった大イチョウの切株なんかを見ながら、昼の鶴岡八幡宮の混雑っぷりを堪能。
朝もはよから遊んで、そろそろ限界。
帰り道に寄ったお店で美味しいコーヒーを頂いて、新横浜へ帰る。

久しぶりに、「体が疲れてすとんと眠りに落ちる」を体験。
いつ眠ったか覚えてないほど目を閉じて、次に開けたら朝だった。
痛むふくらはぎを真っ先に感じたけど、ぐっすり眠ったせいで非常に気持ちのいい3日目の朝。

とりあえず今日はここまで。

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