父から借りた、宮大工西岡常一さんという方のことを綴った本、二冊目はこちらでした。
宮大工西岡常一の遺言 (2008/03) 山崎 佑次 |
読み終えたばかりでまだうまく色んな事が頭の中で纏まっていないのですが、
千年をゆうに超えて建っている建築物が、当たり前のようにそこにあることの凄さが
急に目の前に迫ってきた感じがしました。
法隆寺も薬師寺も行ったことあるんですけど、千年やら何百年やら、実感としてはまるでわかなかった。
ただなんとなく、すごいなぁと見上げることくらいで。
でも西岡さんの言葉を読んでいく内に、
この方が木を通して飛鳥時代の工人と会話を交わして、
時代が下って、折々に修理を施したその時代時代の工人とそれぞれに話をして、
その気持ちをくみ取って、読み取って、深い敬意を払って仕事を進めていく。
そこには時間を超えた人と人との語らいが確かにあって、
遙か昔の人たちが想いを込めたものが確かに現代に建っているのだということがすんなり入ってきました。
そうしたら、言葉は乱暴ですが、法隆寺も薬師寺もぱねぇ…! と鳥肌が立ちました。
西岡さんの
「五百年後に私の建てたものが建っていたら、その時初めて褒めて貰ってもいいのではないか」
というお言葉に、ただ呻いた。
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