武士の献立と前回の官兵衛

武士の献立を見に行ったら、客席の平均年齢がもの凄く高くて驚きました。
時代物だから?

上戸彩さんの口元のあどけなさのようなものを再発見した作品でした。
あの人、かわいらしい人なんだなぁと改めて思ったというか。
お話は料理の腕で殿に仕えた加賀藩の包丁侍一家と、そこに料理の腕を見込まれて嫁いでいった女性の奮闘や愛情を描いたもので、加賀の伝統料理の礎を築いた舟木一家がモデルだそうです。

単純に、長兄が急死したために跡を継がなければならなくなった、包丁侍としてはまったく気が乗らない次男坊に、
料理上手な町民のハル(上戸彩)が嫁ぎ、年下の旦那に古狸と呼ばれつつも持ち前の気の強さと明るさで料理を仕込み、叱咤して夫を支え、静かに愛情を募らせていく恋愛ものとしての流れはとても好みでした。
旦那が想いを抱いていた幼馴染みの存在が本当に最後の最後までよく効いていて。
惜しむらくは旦那の心情変化が分かりにくかったこと。あと一押し!
もうちょっとハルへの愛情変化をぐっと示して下さっていいんですよ!!! と叫びたくなった。
ハルがいちいち健気で、もだもだしました。

料理を軸としてのお話と見るならば、数々の美味しそうな料理には自然とお腹が鳴りそうでしたが、
包丁侍として刀を包丁に持ち替え、父の跡を継ぎ、意志を継いでいく決意をする息子の成長、とするにはやはり彼の心情変化の過程をもう少しはっきりと知りたかったなと。
世紀の饗応料理のために食材を求めて旅をし、それが数多くの膳となり提供されていく。
(しかし、あんなにたくさんの料理、全部食べられたのかな……七の膳、八の膳、とかまであったよな)
その膳にも恐らくはひとつひとつに意味があったのではないかなと思うと、その意味や由来などにも興味がわいたり。
ハルが作っていたかぼちゃの小豆煮は、どんなものだろうと調べてみたらいとこ煮と言うんですね。
あの場面、かぼちゃに味がよく染みていてとても美味しい、という皆の言葉とハルの心情を思うとなんだか泣けてきました。
本当に、煮物がふっくら美味しそうだったから余計に。
なんでいとこ煮と言うんだろうと思ったら、固い物からめいめい(姪姪)、おいおい(甥甥)煮るから、と由来のひとつにあって笑いました。こういうこじつけが由来の言葉って面白い。
地元の方達だと、出てくるお料理におお!となる部分がもっとたくさんあるんでしょうね。
加賀藩のお家騒動の話なども絡んできて決して明るいばかりのお話ではなかったんですが、
ハルの健気さと真っ直ぐさと、最後の心の底からの笑顔で満足しました。

どうでもいいことですが、高良君は時々目元がダルビッシュ君みたいじゃないですか。
目力凄い。
どうでもいいことその2は、
隣りに男性二人組が座っていたのですが、映画観ながら二人とも鼻啜ってぐしぐしいっていたのに、
場内明るくなったら
「いやもう、料理の鉄人かと思って笑ったわ」
「俺も。めっちゃ笑ったわこの映画」
などと言い合い始めたので頬がぶるぶるしました。

映画上映後の周囲の人達の一言感想って面白くて好きです。

官兵衛の一言感想書きたいけどタイムリミットなのでまた追記予定。
とりあえず今日も一日頑張りましょう~。

×××××

今日も一日お疲れ様でした。
本当に寒いですね。

前回の官兵衛、しょっぱなからきつい展開で、重くなる気持ちを岡田の涙で慰めようと思ったけど余計に辛くなってしまった。
あんな泣き方するから。
言葉のかけようもないできごとに、けれど毅然と対する父上と、そっと見守るお祖父ちゃんと。
まさかここでお祖父様が逝去されるとは思っておらず目が丸くなりました。
まだ、もう少し見守ってて欲しかったな……。

気を取り直すしかないので、善助と武兵衛の働きに期待していたら、なんという天晴れな働きぶり。
きたきたきた!
可愛いよ二人! 若のために一生懸命。
若が笑っただけであんなに嬉しそうにするんですよ。
癒しです。

堺に鉄砲を買い付けにいく道中で荒木村重に出会い、堺の熱気に触れ、段々と官兵衛の顔に生気が戻っていく様には、
武兵衛達ならずともほっとしました。
別れの時に路銀を無心されて、「はい」と村重の手に無造作なほどにお金を乗せる官兵衛が、ただ無邪気な感じがしてあの「はい」がとても好き。

さて、来週は嫁が!!

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